「iPhone旋風の中iPod Touchで頑張る連載」の第1回目は、「スケジュール管理」である。
ビジネスマンが日々管理しなければならない情報の筆頭がスケジュールだろう。それぞれの人が自分なりの方法を模索し、確立していると思う。
僕自身も20代の頃は記憶に頼った(!)スケジュール管理だったが、30代に入って記憶力の減退を実感してきたことと、仕事の予定が立て込んできたことから、スケジュール管理の方法を模索してきた。
長くなりそうなので、先に結論だけ書いておく。
Touchでのスケジュール管理は方法としては非常に簡単だ。
お察しのとおり、次の手順で終了である。
@ MobileMeに登録する
A 無線LAN環境を整える
以上である。
iPhoneと違ってAの部分がTouchでスケジュール管理する時のキモだろう。僕の場合、幸いなことに家と会社でそれぞれ無線環境が整備できたので、ホントにコレだけで全く問題なく、いつでもどこでもスケジュール管理ができるようになった。
7月から1ヶ月強、この方法でやってきたが、今のところ殆ど問題は発生していない。
以前の自分のスケジュール管理方法に若干不満を感じていただけに、もう手放せないほどに便利になったと実感している。
実は、以前このブログで「手帳を持ってみることにした」という記事を書いたのだが、そこで書いたとおり、6月までは「超整理手帳」でスケジュール管理してきた。
この記事自体が超整理手帳関連サイトでリンクされて結構なアクセスを頂いていたのだが、それだけ「超整理手帳」でスケジュール管理する方が多いということだろう。
しかし、それだけアクセスして頂いていながら恐縮だが、やっぱり僕は「デジタルで出来ることはデジタルで完結させたい」というタイプであり、アナログで手帳に書いていくというスタイルへの違和感を抱き続けてきた。
それでもアナログの手帳が手放せなかたのは、ひとえに「常にパソコンの前にいるわけじゃない」ということだった。
つまり、出先や離れた会議室でスケジュール調整しなければいけない場面で、手元に最新のスケジュール情報がないと、スケジュール事故を回避できないという問題から、アナログ管理を余儀なくされてきたのであった。
また、デジタルでの管理も諦めきれずにGoogleカレンダーも併用し、更に会社のグループウェアにもスケジュール登録しなければいけないということで、トリプルエントリという途方もないメンドクサさに直面してもいた。
iPhone3Gの日本導入が発表され、同時にMobileMeサービスが発表された時は、こんなトホホなスケジュール管理の状況を抜本的に改善できる!と興奮したものだ。
なにしろ、それまでの「.Mac」からアップグレードされたMobileMeでは、Googleカレンダーと同様のAjaxを使ったWebスケジューラーが加わり、更にこのスケジューラーに登録した予定がMacの「iCal」やWindowsの「Outlook」、更にはiPhoneとiPod Touchにリアルタイムで同期できるという、正に夢のようなサービスになるというアナウンスだったからだ。
そんな期待に満ちあふれていただけに、7月に入り、iPhone旋風吹き荒れる中でようやく始まったMobileMeに喜び勇んでアクセスした際の失望感は忘れられない。
サービス開始時のMobileMeはアクセス集中でログインすらおぼつかないような、全くサービスとしての体をなしていなかったのである。ネットでも不満が爆発していた。
しかしAppleもこの状況をかなり深刻に受け止めているようで、ほどなくして実用できるレベルのサービスになってきた。
細かいことを言えば、現在でも完全な「リアルタイム同期」は実現しておらず、全てが同期するには一定の時間が必要だったりしていて、必ずしも「夢のサービス」というレベルには達していない。スケジュール以外のサービスでもしばしば問題に直面したりもする。
それでも、従来の「.Mac」をほとんど使えていなかった僕にとっては、相当実用的なレベルになったと感じている。
ブラウザで登録したスケジュールが、いつも持ち歩くiPod Touchにいつの間にか反映されているという快適さは一度体験すると抜けられなくなるほど素晴らしい。
性に合わない「紙に書く」という管理から遂に脱却できたワケである。超整理手帳ファンの皆様にはスミマセンが。
しかし細かい所での不満はかなりある。
一つは、TouchにOTA(Over The Air)で同期されるタイミングがイマイチはっきりしないことである。僕としては即座に反映されて欲しいのだが、即座の時もあれば、しばらく時間がかかる場合もあるようで、実用上困ったということはないのだが、ちょっと不安。
iPhoneだと即座に反映されるという話を聞いて、Touchの限界かと思ってみたり。
悔しいなぁ。
もう一つの不満はMobileMeのWEBスケジューラーの使い勝手である。
Googleカレンダーを使っていたため、どうしても比較してしまうのだが、見た目がキレイだったりする凝った作りのせいか、動作がGoogleほど軽やかじゃないのだ。
スケジュール登録の時は時間帯をドラッグして登録するのだが、なんか引っかかるような感触があるし、15分単位で登録できるようになっているせいで、よく15分ズレた状態で登録してしまう。すぐ訂正できるとは言え、若干ストレス。
更に、何故かスケジュールを確認しようとしてブラウザの画面をフォーカスすると再読込を始める仕様となっており、これが結構ストレス。待たされる時間は数秒なのだろうが、とっさに見たいときにイラっとしてしまう。
何故こんな不便な仕様になっているのだろうか。
Touchのスケジュールアプリも改善を望みたい部分がある。
WEB版では常に「週」のビューでスケジュールを見ているのだが、Touchアプリにはこの「週」のビューがないのだ。画面が狭いからとか色々事情はあるのだろうが、1週間を俯瞰できるというのは、僕にとっては結構重要なので、是非改善してほしいところ。
もう一つ、WEBでは登録・表示できる「ToDo」がTouchには同期されないのも残念。
僕にとっては、ToDo管理はスケジュール管理に次いで重要だ。
なので、今は違った方法でTouchでのToDo管理をしている。
これがまた秀逸なんだなぁ。
この辺りは次回記事にて。
2010/1/14追記
なぜかGoogleの検索ワードによってはかなりこのエントリが上位に表示されるようで、かなり訪問していただく方が多いのだが、内容があまり無いので恐縮この上ないなぁなどと思い、思わず追記。
このエントリ自体がもう1年半近く前になるのだが、スケジュール管理について、僕自身は、昨年夏からAndroid携帯でGoogleカレンダーを使うという方法に完全移行し、非常に満足している。
この辺については、「HT-03Aでスケジュール管理 」に書いているので、参考にしていただければと思う。
あと、エントリの最後にToDo管理について書くという予告をしていながら、長期間の更新放置モードに移ってしまったのだが、これも現在はAndroid携帯でRemember The Milkというアプリを使うことで非常に満足のいく管理ができている。これも別途エントリがあるので、参考にしていただければ幸いだ。